2023年頃から、「待合室方式」を採用するチケット販売窓口が増えています。
私は、
- 2024年からの広島東洋カープ
- 2024年12月の大谷選手出場Dodgers戦
- 2025年2月のタイガースFC先着先行
等の待合室を経験しているのですが、待合室方式でチケットを確保するためには、とにかく早い番号の整理券を取ることが大切です。
しっかりと対策すれば通常の先着方式よりチケットを確保できる確率が高い「待合室方式」の攻略法をまとめてみます。
Contents
待合室方式のチケット販売の特徴
「待合室方式」とは、チケット購入時にまずは待合室で整理券を配布し、整理番号が若い順にチケット購入サイトへ案内するシステムです。
例えば2025年のタイガースFC先着販売の待合室については、「甲チケサイトへのアクセスが集中した際に、一度サイトへのアクセスをお待ちいただき、お客様の順番が来ましたら順に購入ページ(甲チケログイン画面)へご案内するサービスです。」という説明があります。
待合室方式の販売が増えている理由は、主に次の2点です
1.転売屋の買い占めを防ぐことができる(はず)
待合室方式の「整理番号が若い順にチケット販売サイトにログインできる」というシステムと、「チケット購入は1試合のみ(2試合目以降は並び直しが必要)」というルールを合わせることで、一人が大量のチケットを買い占める=転売屋によるチケット買い占めを防ぐことができます。
結果、一般人でもチケットを取れる機会が増えるため、「よーいドンの先着販売」より公平性が高い販売方式と言えます。
2.サーバーの負荷を軽減することができる
待合室方式は、チケット販売システムにログオンする前に、待合室にユーザーを一時的に閉じ込めます。
待合室では「整理券の配布&整理番号順にチケット販売サイトへ誘導する」だけなので、アクセス過多時の負荷が分散します。
結果、アクセス集中によるサーバー落ちのリスクが低くなります。
待合室方式のチケット販売で勝つためには
待合室方式で販売されるチケット販売で勝つためには、とにかく「若い整理番号を取る」の1点に尽きます。
早い整理番号を確保できれば、チケット販売サイトへのログインも早くなり、結果的にチケットを取れる確率も上がります。
整理番号は、チケット発売時刻時点で待合室にアクセスしているユーザーに抽選で割り振られるので、いい整理番号を確保する確率を上げるには、1枚でも多くの整理券を入手するしかありません。
通常は一人1枚しか整理券を取ることができないのですが、事前にしっかりと準備をしておくと一人で何枚も整理券を取ることができます。
待合室システムは何もってユーザーの区別をしているのか?
最初に、待合室システムが何をもってユーザーを区別しているのかを知る必要があります。
これが分かれば、同一人物のアクセスでも別の他人としてシステムに認識させることができるため、結果的に一人で複数の整理券を確保可能です。
ユーザーの区別方法ですが、現状ではブラウザのcookie(クッキー)という情報で判別しているシステムがほとんどです。
cookieとは、Webサイトにアクセスした際に記録される情報のことで、アクセスしてきたユーザーの情報が格納されています。
チケット販売システムはcookieでアクセスしてきた人を判別し、整理券を配布します。
cookieはブラウザごとに保持されるので、同一端末でもブラウザを変えればcookieの内容も変わります。
結果、別ブラウザからのアクセスは「別人のアクセス」と認識され、整理券を複数もらうことができます。
ちなみに、ブラウザで複数タブを展開してアクセスした場合、全てのタブのcookieには同じ内容が保持されています。
このため、Cookie情報が同じ=同一人物のアクセスと判定され、整理券は1枚しかもらえません。
整理券を多く確保するための基本戦略
1.複数端末&複数回線を利用する
これが一番単純な方法で、パソコンやスマートフォンなど複数の端末を利用し、アクセスする回線も変えて待合室にアクセスします。
端末が違えば当然cookieも異なるので、それぞれの端末ごとに整理券をもらうことができます。
また、システムがcookieだけではなく回線種類まで見ている場合は、別端末&別回線でアクセスしないと整理券を複数もらえません。
別端末&別回線は一番確実に整理券を複数確保できる方法です。
2.複数ブラウザを利用する
複数端末を準備するのは手間がかかること、チケット購入手続きも煩雑になることから、こちらの「同一端末から複数ブラウザを利用してアクセスする」方法がお勧めです。
基本的にブラウザが異なればcookieも変わるため、システムに別人からのアクセスと認識させることができます。
例としては、1台のスマートフォンにchrome、edge、Firefoxをインストールしてアクセスすれば、3枚の整理券をもらうことができます。
複数ブラウザを準備する方法と注意点
複数の整理券を取るためには、複数ブラウザを準備するのがおすすめです。
私がメインで利用しているのは、chrome系、Edge系、FireFox系の3系統です。
それぞれ
・正規版(安定)
・Beta版(次期バージョン、安定)
・Dev版(開発版、やや不安定)
・Canary版(最新開発版、不安定)
をインストールすると「別ブラウザとして利用=cookieを分ける」ことができます。
これだけで11のブラウザ=11の整理券を確保できます。
また、それぞれの系統でアカウント情報を共有できるので、ユーザーIDやパスワードの自動入力も連携可能です。
例えば、chromeでIDやパスワードを記憶させておくと、同じアカウントでログインしたchrome canaryでもそのIDやパスワードを利用可能となるので、チケット購入時の入力が非常に楽になります。
この3系統以外では
- FireFox Focus
- Brave
- Brabe(Beta)
- Vivaldi
あたりを使います。
Opera、Opera miniは、中国業に買収されてからヤバイので止めておきましょう。
複数ブラウザを利用する際の注意点
1.iPhoneは複数ブラウザを利用するには不利
iPhoneでは残念ながら開発版のアプリを利用できないため、複数ブラウザという点は非常に不利です。
例えばchrome系だと「正規のchrome」のみ利用可能で「betaやcanary」はインストールさえできません。
iPhone系でおすすめのブラウザがあれば教えてください。
2.古いスマートフォンだとメモリ不足で複数ブラウザ同時起動ができない
整理券を取るためには、指定時間までに待合室にアクセスしておく必要があります。
古いスマートフォンはメモリが少ないため、複数ブラウザを同時起動できず、起動が古いアプリから強制終了となることがあります。
20個などかなりのブラウザを同時起動させておくためには、それなりのスペックが必要です。
2025年メジャー開幕戦の時に私が利用したスマートフォンについてはこんな感じ。
【XperiaXZ1:2017年製、Snapdragon 835、4GB】
メモリ不足でブラウザが落ちる。処理も遅いのでギリギリスペック。これ以下の性能のスマートフォンは使い物にならない。
【Xperia5ii:2020年製、Snapdragon 865、8GB】
17つぐらいのブラウザは普通に処理できます。操作間、処理速度も問題なし。
【Xperia1vii:2024年製、Snapdragon8 Gen3、12GB】
最新ハイエンドスマートフォンだけあって問題なし。ただ、ブラウザを17程度処理するだけなら、Xperia5iiと大差ない。
【iPhone14】
問題なく操作可能。
3.開発版を利用する際のリスクは覚悟しておく
chrome beta、chrome canaryなどはテスト版のアプリです。
安定板とはアプリの完成度が違うため、開発版を利用するリスクを受け入れる覚悟が必要です。
メール通知を上手に利用する方法
待合室システムのメール通知とは
待合室システムでは「購入の順番が来たらメールで教えてくれる」という通知システムが準備されるケースがあります。
例えば2025年タイガースFC枠先着の場合、自分の順番が近づくとこんなメールが届きます。
このメールに記載されているURLを選択すると、チケット販売サイトへ遷移⇒チケット購入ができるようになります。
実はこの通知メールが非常に重要なんです。
メール記載のURLを使うことで好きなブラウザでチケット購入手続きができる
通常、通知メールの役割は「チケット購入の順番が来たことをお知らせること」だけだと考えがちです。
ですが、実はこのメール通知にはもっと重要な使い方があって「整理番号を確保しているブラウザを変更できる=好きな端末、ブラウザでチケット購入手続きを進められる」という特徴があります。
例えば使い勝手が悪いiPhoneのsafariで早い整理番号を取れた場合、通知メールに記載されたURLをパソコンのchromeで展開すれば、広いパソコン+操作性の良いchromeでその後のチケット購入手続きを進めることができます。
特に1分ごとに謎のリフレッシュがかかるカープ公式サイトではこの効果が絶大で、iPhoneを利用するよりPCのほうが数倍作業効率が高まります。
1試合購入後に並び直しをしなくても2試合目以降を購入できる可能性がある
通常、待合室方式の採用と合わせて「購入は1試合のみ、2試合目以降は再度並び直しが必要」という条件が設定されます。
なので、普通に購入しようとした場合、せっかく早い整理券を確保できても、1試合しか購入できません。
ですが、待合室の「購入の順番が来たら教えてくれる」という通知システムを利用すると、並び直ししなくても複数試合のチケットを購入できる場合があります。
例えば、2025年阪神タイガースFC先行販売では、次のような特徴がありました。
- 複数環境でアクセスし、整理番号が一番早い環境(A)で「メール通知」を登録する
- 「メール登録直後※1」と「順番が来た時※2」に届くメールに記載してあるアクセス用URLをコピーする(※1、※2に記載してあるURLは同一なのでどちらでもよい)
- ブラウザでコピーしたアクセス用URLにアクセスすると、そのブラウザの整理番号が上書きされ(A)の整理番号になる
- 整理番号の上書きは「5回まで」かつ「ログオン可能になってから10分以内」に可能
要は、メール通知本文に記載されているURLを利用すれば、「ログオン可能になってから10分以内」であれば、「5環境まで」、「任意のブラウザでログオンできる」状態だったんです。
つまり、チケット販売サイトへの順番が1回くれば、計5回は並び直しをしなくてもチケットを購入できたってことです。
メールに記載されているURLの挙動はシステムによって異なるため、全ての公演で使える技ではありません。
ですが、基本的にメール通知は利用して、うまく利用できないか試行錯誤することが重要だと思います。
まとめ:待合室方式で販売されるチケットを取るためには複数端末+ブラウザの準備が必須!
2023年頃から、「待合室方式」を採用するチケット販売窓口が増えています。
2025年タイガースFC枠で導入されたケースが参考になるので、ぜひ確認してみてください。
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個人的には、「いっせーのせ!」でチャレンジする先着方式より、待合室方式のほうが好きです。
通常の先着販売よりはチャンスがある販売方法だと思うので、事前準備をしっかりしてチャレンジしましょう。
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あ、今回の甲チケの「何回でもチケット買えた」は、こちらの記事内容とは関係ないです。単純に甲チケの設定ミスで、普通に何度もチケットを買えたってだけです。
ネットニュースで甲チケで何度も購入できる事例が発生した…と記事を見ました。
なんのことかよくわかりませんでしたが説明を読んでよくわかりました。
解説ありがとうございます。