前回、JALのJGCをターゲットにすることを決定したので、必要なクレジットカードを申し込みました。
次に必要なのは、具体的にFOPを貯めるためのプラン作成です。
JALの飛行機に乗るともらえるFOPは、「チケットの種類、購入する席種」などによって変わってきます。
なので、効率よくFOPを貯めるためには、JAL航空チケットの料金体系を理解する必要があります。
これは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大後でも同様で、まずは基礎知識がないと次のステップに進めません。
というわけで、今回はJALの航空チケットについて、基礎的なところをまとめてみます。
Contents
JAL航空チケットの種類(先得、特便、普通運賃)
JALのチケットは、大きく分けて「先得、特便、普通」の4種類があります。
他にも、株主割引チケットや往復割引チケットなどもありますが、基本は「先得、特便、普通席」の3種類が理解できればOKです。
先得
先得には、ウルトラ(75日前)、スーパー(55日前)、タイプB(45日前)、タイプA(28日前)の4種類が設定されています。
【先得は一番お安くチケットを購入できる】
航空機のチケットは、原則チケット取るのが早いほど料金が安くなります。
なので、ウルトラ先得が一番料金的にはお得です。
ですが、早くチケットを取るということは、予定も早く決める必要があります。
仕事や家庭環境によっては難しいケースもあるので、このあたりは安さを取るか、スケジュールの決めやすさを取るかの選択になります。
【先得は予約変更不可でキャンセル料も高い】
先得は予約の変更が一切できません。
また、キャンセル料も
- 購入後~出発55日前 440円
- 出発54日前~出発 運賃額の50%
と、かなり高めになっています。
ただし、出発の55日以前であれば、キャンセル料は440円だけです。
なので、特にウルトラ先得でチケットを取った場合は、フライトの55日前が一つのポイントになります。
【先得はファーストクラス、クラスJの予約ができない】
先得で予約できるのは基本的に普通席のみです。
ファーストクラス、クラスJの予約はできないので、これらのチケットを取りたい場合は当日のアップグレードを狙うしかありません。
※厳密に言うと、先得割引AのみクラスJの予約が可能です。
【先得はFOPボーナスがもらえない】
先得は料金が一番安いチケットですが、反面、FOPボーナスという飛行機に乗るともらえるFOPのボーナスポイント(400ポイント)がもらえません。
この400ポイントは結構大きくて、場合によってはFOPボーナスがもらえるチケットの方がお得になるケースがあります。
特便
特便には、特便21、特便7、特便3、特便1の4種類があります。
特便の場合、何日前まで購入可能かの数字が後ろに記載してあるのでわかりやすいですね。
【先得ほどではないが、お安くチケットを購入できる】
こちらも、原則チケットを取るのが早いほど料金が安くなります。
先得ほどではありませんが、早ければ早いほどお得にチケットを購入できます。
また、便ごとの予測残席数に応じて料金が変わり、予測残席数が多いほど、おトクな料金で予約可能です。
【特便は予約変更不可だけどキャンセル料がお安め】
特便は、先得と同じく予約変更ができません。
ですが、キャンセル料がお安めで、「運賃の5%」でキャンセル可能です。
先得の場合は運賃の50%がキャンセル料なので、特便の方がリーズナブルです。
【特便はFOPボーナスがもらえる】
特便で予約した飛行機に乗ると、通常のFOPに加えて「搭乗ボーナス FLY ON ポイント」として400ポイントがもらえます。
この400ポイントはかなり大きい!
FOPを貯めるという観点で考えると、先得と特便の料金差が数千円であれば、ボーナスポイントがもらえる特便の方がお得になるケースが結構あります。
普通運賃
【料金が高い】
普通運賃は、とにかく料金が高いです。
先得や特便と比べると、3倍近い料金になることも普通にあります。
なので、よほどのことがない限り利用することがない料金区分です。
【予約変更が可能でキャンセル料も安い】
普通運賃はお高いだけあって、予約変更が可能です。
また、キャンセル料も安くて440円でキャンセル可能です。
【もらえるマイルやFOPが多い】
普通席は、先得や特便よりも、もらえるマイルが多くなります。
ただし、チケットのお値段が高くコストパフォーマンスはかなり悪くなるため、普通席でのFOP獲得はおすすめできません。
JAL航空機の席種(ファーストクラス、クラスJ、普通席)
JAL航空機の席種には、ファーストクラス、クラスJ、普通席の3種類があります。
ファーストクラス
ファーストクラスは、JALで設定される席の中で一番いいお席です。
【ファーストクラスの特徴、メリット】
1.ゆったりした席で食事も楽しめる
JALの国内線ファーストクラスでは、食事が提供されます。
搭乗する時間帯によって、朝食、昼食、夕食の3種類があって、中でも夕食が一番気合が入っています。
食事の時には、ワイン、ビールなどのアルコールやジュースなども無料で提供されます。
シートもゆったりサイズでリクライニング角度も大きく取れるので、リラックスして空の旅を楽しむことができます。
2.専用チェックイン、上級ラウンジ、優先搭乗などが利用できる
ファーストクラスに搭乗すると、専用チェックインカウンター、ラウンジ、専用保安検査場などが利用できます。
利用できるランクは、JGC会員、JMBサファイア会員が利用できる施設より上級の「ダイヤモンド、プレミア会員専用」の施設です。
3.マイルやFOPがたくさんもらえる
ファーストクラスに搭乗すると、区間マイルの50%が加算されるので、他の席種よりもマイルやFOPを多くもらえます。
例えば、羽田⇔那覇のチケットを先得で取った場合、
- 普通席 1,476FOP
- クラスJ 1,672FOP
- ファーストクラス 2,460FOP
と、ファーストクラスのほうが普通席より1,000ポイントほど多くFOPをもらえます。
【ファーストクラスのデメリット】
1.JAL国内線の場合、設定される路線が限られる
JAL国内線の場合、ファーストクラスが設定されるのは、
- 東京(羽田)-福岡
- 東京(羽田)-札幌(新千歳)
- 東京(羽田)-大阪(伊丹)
- 東京(羽田)-沖縄(那覇)
の4路線しか設定がありません。
ANAだと他の地方路線にも設定があるのですが、JALはかなり少なめ。
また、設定される席自体も少なめで、設定が多い機体の場合でも15席前後です。
比較的設定数が多いボーイング777の場合は約14席
ボーイング767だとたった5席しかありません。
なので、人気路線の場合はファーストクラスを取るのはかなり大変!
2.お値段がお高い
ファーストクラスは、お値段がお高めです。
普通席の3倍程度のお値段は当たり前で、ちょっと一般人には手が出しにくい価格になっています。
ですが、当日に空きがあると、普通席にプラス8千円でファーストクラスにアップグレード可能です。
個人的には、プラス8千円であればギリギリありかな~って感じ。
3.サービス内容は好き嫌いが分かれる
ファーストクラスのサービスは、まさに至れり尽くせりです。
CAさんは名前で呼んでくれるし、新聞ももらえるし、「お飲み物はいかがですか?」的な声掛けもしてくれます。
このようなサービスが好きか嫌いかで評価が分かれるのですが、私はちょっと苦手。
旅館でもほっておいて欲しい派なので、特に名前で呼ばれるのは微妙だったりします。
あと、食事が出るのはいいのですが、しょせん飛行機の中で食べる食事です。
せっかく旅行や出張に行くのであれば、ここで食べずに到着先で美味しい食べ物を食べたほうがいいと思うのは私だけでしょうか。
クラスJ
クラスJのメリットは、何と言ってもプラス千円というお得な値段で、飛行機前方のちょっと広めのお席に座れることです。
また、区間マイルの10%が加算されるので、FOPを貯めたい時にコストパフォーマンスも抜群です。
普通席
普通席は、普通の席です(汗
可もなく不可もありませんが、国内線に乗る時間であれば、全く問題ありません。
ただし、普通席は飛行機の後方になるので、降りる時はそれなりに時間がかかります。
JAL航空機に乗ると貯まるFOPの基礎知識
JALの飛行機に乗るともらえるFLY ONポイント(FOP)は、次の計算式で付与されます。
【フライトマイル】
飛行機に乗っている距離(=区間マイル)と、席種や運賃などを基準に算出されます。
【FLY ON ポイント換算率】
国内線、国際線で換算率は異なります。
- 日本国内線:2倍
- 国際線:1倍
※JAL便の日本発着 アジア・オセアニア線、ウラジオストク線:1.5倍
【ボーナスFLY ON ポイント】
チケットの種類によって異なり、
- 普通、特便:400ポイント
- 先得:0ポイント
が付与されます。
もらえるFOPは距離が長いほど多い
FOP算出の元になる「フライトマイル」は、飛行機に乗っている距離が長いほどたくさんもらえます。
なので、単純に飛行距離が長いほど有利になります。
加えて、国内線の場合はFLY ON ポイント換算率が2倍なので、フライトした距離を2倍したポイントがもらえます。
国際線の場合、FLY ON ポイント換算率は1.0なので、国内線の半分しかFOPがもらえません。※一部換算率1.5となる路線あり
このため、FOP単価のことを考えると、国内線の方が有利なケースが多くなります。
以前は国内線+国外線を組み合わせる裏技もあったのですが、新型コロナウイルス感染症拡大後は海外への移動が非常に厳しくなっています。
なので、コロナ後は基本的に国内線オンリーで修行するのが現実的です。
チケットの種類、席種によってFOPは大きく変わる
FOP算出の元になる「フライトマイル」は、搭乗した区間に定められた「区間マイル」と、利用運賃に対応した「マイル積算率」から算出されます。
マイル積算率は、チケットの種類、席種によって大きく変わります。
例えば、羽田⇒那覇を先得でフライトしたケースについて比較すると
- ファーストクラス:1,230マイル×2倍=2,460マイル
- クラスJ:836マイル×2倍=1,672FOP
- 普通席:738マイル×2倍=1,476FOP
という感じで、普通席とファーストクラスでは約1,000FOPも変わってきます。
まあ、ファーストクラスはその分お高いのでコストパフォーマンスは微妙ですけどね。
先得は搭乗ボーナスが0で、Jクラスの予約もできない
先得と特便を比較した場合、先得の方がチケット代金が安いので、単純なフライト費用を抑えたい場合は先得の一択です。
ですが、先得にはFOPボーナスがもらえないという大きな欠点があります。
特便であればボーナスとして400FOPがもらえるので、この差はとても大きいです。
チケット代金だけを見れば先得がお得ですが、FOPのことも考えると、特便の方がコストパフォーマンスが良くなるケースも多いので、よく比較する必要があります。
また、先得は普通席しか予約できないのも大きなデメリットです。
一般的に、普通席+10%のFOPをもらえるクラスJがコストパフォーマンスが一番高くなります。
特便での予約は、普通席に+1,000円追加することであらかじめクラスJを予約できるので、この点でも特便の方がかなり有利です。
先得でクラスJに乗りたい場合は、当日のランクアップを狙うしかないので色々と大変。
FOPを効率よく貯める方法
FOP単価とは
FOP単価とは、1FOP獲得するのに必要なお金のことです。
一般的に、FOP単価10円程度が目安と言われているので、JGCを獲得するのに必要な5万FOPを貯めようとすると、5万FOP×10円=50万円が必要ということになります。
JALカードを作ればあらかじめ5,000ポイントもらえるので、この場合は(50,000FOP-5,000FOP)×10円=45万円が必要ってことですね。
FOP単価を下げて効率よくポイントを貯めるポイント
1.国内線では羽田⇔那覇の往復が最強
FOP単価を考えると、国内線では羽田⇔那覇の往復が最強です。
というか、羽田⇔那覇の一択です。
他路線を選ぶ場合、羽田⇔那覇よりかなりの確率でFOP単価が高くなるので、羽田⇔那覇の往復は嫌とか、地方から出発したいという事情がない限り、選択する必要がありません。
2.先得より特便の方が有利になるケースが多い
チケット代金のことだけを考えると、先得が一番お得です。
ですが、先得はFOPボーナスがもらえないので、ボーナスがもらえる特便と比較すると400FOPも付与されるFOPが少なくなります。
400FOPというと、FOP単価10円とすると4,000円分に相当します。
新型コロナウイルス感染症の影響でチケット代が安くなっている現状では、先得を選ぶ理由はかなり少なくなっています。
例えば、羽田⇒那覇を特便でフライトした場合のFOPは、先得で1,476ポイント、特便で1,876ポイントです。
例えば、9,000円の先得チケットを購入した時のFOPが6.09、11,000円の特便チケットを購入した時のFOPが5.86です。
なので、2千円~3千円の差であれば、先得より特便のほうがFOP的に有利になります。
また、特便であれば、クラスJを予約できます。
先得は、出発当日に空港カウンターでアップグレード手続きする必要があるので、この点も面倒。
あと、特便のほうが400ポイントも多くFOPをもらえるということは、単純に飛行機に乗る回数も減らすことができます。
飛行機に乗る回数を減らせるということは、宿泊費などの諸経費も減らせるので、トータルコストではもっと差がついてきます。
予約の制限についても特便のほうが便利で、ウルトラ先得でチケットを取る場合、75日も前にスケジュールを決める必要があります。
新型コロナウイルス感染症の影響による飛行機の欠航、欠便などのリスクも踏まえると、現状では先得ではなく特便を利用するのが賢いと思います。
3.クラスJを積極的に利用する
クラスJは、わずか1,000円のプラスでFOPが+10%ももらえるので非常にお得です。
例えば、羽田⇒那覇を特便でフライトした場合のFOPは、普通席で1,876ポイント、クラスJで2,072ポイントです。
クラスJを利用した方がFOP単価は基本的に下がるので、積極的に利用しましょう。
4.ファーストクラスはFOP単価の面ではあまり有利にならない
ファーストクラスは大量のFOPをもらえますが、その分お値段も高くなります。
当日に空きがあれば、普通席プラス8千円でファーストクラスにアップグレード可能です。
例えば、羽田⇒那覇を特便でフライトした場合のFOPは、普通席で1,876ポイント、ファーストクラスで2,860ポイントです。
ファーストクラスはお席のお値段が高いので、基本的にFOP単価が上がる=コストパフォーマンスが悪くなります。
ただし、1回のフライトでもらえるFOPは普通席より1,000ポイント近く多いので、あと少しで目標達成できる時などには便利です。
まとめ:JAL航空チケットの基礎知識まとめ
2020年2月以降、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、FOPを貯めるためには国内線を利用するしかありません。
海外で新型コロナウイルス感染症に感染した場合に必要な医療費などは、予想できないほど高額になる可能性があります。
クレジットカードの保険である程度はカバーできますが、出張や旅行ならともかく国際線を利用してのFOP修行はおすすめできません。
国内線を利用してFOP修行する場合、とにかく飛行機に乗る回数が多くなります。
JALのJGC会員になるために必要な50,000FOPを貯める場合、羽田⇔那覇をファーストクラス・特便で往復しても、約18回もフライトする必要があります。
これはかなり大変。
なので、時間と費用を抑えるためには、JALの航空機チケットについてある程度理解して、効率いいプランを立てる必要があります。
プラン作成のポイントは
1.先得ではなく、特便を利用する
一般的にはチケット代金が安い先得の利用が推奨されていますが、新型コロナウイルス感染症の影響でチケット代金が安くなっている現状では、特便の利用がおすすめです。
というか、先得を利用するメリットはないと思います。
特便は
- 予約時点でクラスJ、ファーストクラスの予約ができる
- FOPボーナス400ポイントがもらえる
- フライトの数日前でも予約OK
という大きなメリットがあるので、台風や感染症の影響で欠航、欠便の可能性がある現状では、特便の利用がおすすめです。
FOP単価的にも先得とほとんど変わらないし。
2.クラスJは必ず利用する
クラスJは、プラス千円で区間マイルの10%が加算されるという超お得な席種です。
クラスJを選択しない理由はないので、必ず利用しましょう。
ファーストクラスについては、お値段がお高いのでFOP単価的には不利ですが、一回のフライトで大量のFOPをもらえるのはメリットです。
「あと数百ポイントあれば往復1回少なくできる」的な状況の場合は積極的に利用しましょう。
ただし、ファーストクラスの通常料金はお高いので、数日前の「謎値引き」または当日アップグレード以外での購入はおすすめできません。
3.新型コロナウイルス感染症の影響で変更されている制度は上手に利用する
これは次の記事で詳しくまとめますが、新型コロナウイルス感染症の影響で設定されている「特例」を上手に使うのが修行費用を抑えるポイントです。
例えば、JALでは、「JAL国内線のキャンセル手数料無料キャンペーン」が実施されていて、2020年7月4日~10月24日搭乗分のチケットは取り消し手数料が無料になっています。
なので、フライト前であれば、たった440円でいつでもキャンセルが可能です。
また、ファーストクラスのチケットについても謎値引きがされていて、フライト数日前に普通席+8,000円程度でゲリラ的に販売されています。
要は、早朝の空港で当日アップグレードを狙わなくても、WEBから激安ファーストクラスを取れちゃうってことです。
という訳で、とても長くなりましたが、JAL航空機のチケットについての基礎知識はここまで。
次回以降は、具体的なプランニングについてまとめてみます。
JAL「JGC会員」になるため修行をしてみるその四 JGC修行のためのFOP獲得プラン作成と注意点
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