2023年11月仙台、奥州平泉の旅 その弐

2023年11月、仙台、奥州平泉、松島へ行ってきました。

今回はUAマイルを利用した乗り継ぎルートを選択したため、初日は移動だけでほぼ終了となりました。

2日目は今回のメインイベントである「奥州平泉」に向かいます。

1日目の様子はこちら。

2023年11月仙台、奥州平泉の旅 その壱

今回も日産レンタカーの「セルフライドゴー」を利用!

今回も日産レンタカーのセルフライドゴーを利用しました。

アプリですべての手続きが完了するし、早朝スケジュールにも対応できるのでとても便利!!

日産レンタカーの場合、5:00~22:00の間は深夜料金が必要ないので、とりあえず長い時間抑えておくのがおすすめです。

私は朝5時から借りてますが、実際にレンタルを開始したのは6時過ぎです。

 

 

日産レンタカーの仙台駅北口店は、宿泊したホテルから徒歩5分ほどのところにあります。

朝6時過ぎに店舗に到着したのですが、なんか空き地にプレハブ小屋があるだけなんですが。

しかも、昨日まではダークグレーのNOTEだったのですが、今朝になってホワイトのNOTEにレンタルする車が変わってます。

 

 

しかも、タイヤがノーマルタイヤじゃん。

サイトには「11月以降は全てスタッドレスタイヤでノーマルタイヤの選択はできません」と記載があり、私もスタッドレスタイヤでレンタルしたはず。

なぜに?

 

まあ、朝6時で誰もいないので、仕方なくノーマルタイヤのNOTEで出発することにします。

幸いなことに、旅行期間中に積雪や凍結の恐れはないので、ノーマルタイヤでも実害はなさそう。

 

 

アプリ経由で解除し、グローブボックス内のカギを取り出します。

アプリ経由の開錠はレンタカー受取時と返却時だけなので、利用中はこのカギを使って開け閉めする感じです。

「古都ひらいずみガイドの会」にガイドをお願いする

奥州平泉を巡るにあたって色々と調べた結果、今回はガイドさんをお願いしたほうがいいという結論に達しました。

理由は、奥州平泉には当時の面影を残す建物が少ないので、予備知識がないと「ふーん」で終わってしまい、素通りのリスクがあると判断したからです。

歴史マニアならともかく、あまり詳しくない私の場合だと、説明があったほうが絶対によさそう。

なので、今日は一日「古都ひらいずみガイドの会」のガイドさんをお願いしました。

 

1日フリーなのでおすすめコースガイドをして欲しいと依頼したところ、朝8時に毛越寺(もうつうじ)駐車場に集合ということになりました。

後はその時の状況で判断してくれるとか。

「古都ひらいずみガイドの会」では、基本コース以外にもリクエストに応じて柔軟な対応をしてもらえます。

もちろん空きがあればなので、繁忙期などは早めに予約しておいたほうがいいと思います。

 

そして今回のガイドさんですが、お願いして大正解でした。

とにかく知識が豊富で、松尾芭蕉の「夏草や兵どもが・・・」の一節を普通に暗記しているのには驚き。

今回は5時間の濃厚なガイドで「基本料金3,500円+追加料金3,000円=6,500円」をお支払いしましたが、お値段以上の価値があると思います!

【古都ひらいずみガイドの会】
http://kotoguide.jp/

奥州藤原氏の隆盛をしのぶ「毛越寺(もうつうじ)」

レンタカーの準備ができたので、仙台から奥州平泉へ向かいます。

最初の目的地は、毛越寺(もうつうじ)です。

 

【毛越寺(もうつうじ)】

 

 

仙台から高速道路を使って走ること約1時間、毛越寺に到着します。

今年はとても暖かいらしく、11月半ばですが積雪や凍結の恐れが全くありません。

とりあえずノーマルタイヤでも大丈夫そう。

毛越寺駐車場で、今回のレンタカーを記念撮影。

 

 

毛越寺駐車場でガイドさんと合流します。

こういうガイドさんは男性が多いのですが、今回は女性の方だったのがちょっと意外。

逆にガイドさんからは「普段は年配の方が多いので、若い方だったのでびっくり!」と言われました。

さっそく平泉が世界遺産に指定された経緯や、指定後の街づくりについて説明を聞きながら、毛越寺に向かいます。

 

 

今年は秋になっても気温が高い日が続いたので、紅葉がかなり遅めらしいです。

なので、11月中旬でもギリギリ紅葉が楽しめました。

 

 

毛越寺は奥州藤原氏第2代「基衡」が造営したお寺で、当時は中尊寺をしのぐ規模だったと言われています。

ですが、藤原氏滅亡後の戦火などにより荒れ放題になり、一時期は土塁と礎石を残すだけの状態が続いていたようです。

 

その後、昭和29年からの発掘調査で規模や構造などの全容がほぼ解明され、現在のように整備されているのですが、要は「〇〇跡」ばっかりなんです。

現在残っている建物や再建された庭園は、正直なところ京都の有名どころなどと比べると地味だし、かなり微妙です。

それなりの予備知識があって、「奥州藤原氏の隆盛をしのんで思いをはせる」とかじゃないと、まあ毛越寺に来てもつまらないです。

 

 

当時の毛越寺の予想図です。

かなり古びた絵ですが、それでも当時はすごかったっぽいのがわかりますね。

 

 

現在のお庭には、当時の面影はほとんどありません。

正直なところ地味なのですが、そこは心の目で当時の風景を思い起こすのがいいんです、多分。

 

 

当時はこの池に橋が架かっていたようですが、現在では何もありません。

ただ、よく見ると水面下に橋の基礎が残ってるんですよね。

こんなの、ガイドさんに教えてもらわないと普通にスルーです。

 

 

池に流れ込む水路も復元したとか。

5月にはここで「毛越寺曲水の宴」が開かれるらしいので、ぜひ一度見てみたいですね!

 

 

今回はガイドさんをお願いして本当に正解でした。

個人的な感想ですが、毛越寺は過去の歴史を踏まえて訪れないと魅力が半減な場所だと思います。

何も知らないと、ただの寂れた庭園なので、半減どころか魅力1/10かも。

 

でも、逆に藤原氏の隆盛やその後の没落、伊達氏による庇護、昭和以降の発掘など、これまでの経緯を知ったうえで訪れると非常に面白いです。

中尊寺はガイド無しでも大丈夫ですが、こと毛越寺に限ってはガイドさん必須だと思います。

坂上田村麻呂建立の「達谷窟毘沙門堂」

次に訪れたのは、達谷窟毘沙門堂(たっこくのいわやびしゃもんどう)で、一般的には「達谷窟(たっこくのいわや)」と呼ばれています。

達谷窟は、奥州藤原氏の時代より更に150年ほど前、征夷大将軍であった坂上田村麻呂が東北を訪れた時代の建物です。

 

当時の平泉では、悪路王が女子供をさらうなど、地元民を苦しめていました。

そこで桓武天皇の勅命を受けた坂上田村麿が惡路王を討伐したのですが、その際に京都の清水寺を模して建てたのが達谷窟と言われています。

 

 

ちょうど紅葉が見ごろで、とても美しい赤色を見ることができました。

 

 

こちらが達谷窟です。

確かに、なんとなく京都の清水寺に雰囲気が似てますよね。

 

 

達谷窟は中に入れるのですが、ほんとに崖にめり込むようにして建てられています。

岩に合わせて柱や板を切ってあるのですが、そこまでして何故ここに立てようと思ったんでしょうね。

 

 

ガイドさん曰く、達谷窟は過去に何度も火災で焼失、そのたびに再建されているそうです。

また、檀家さんがいないので金銭的に厳しく、何とかして稼ごうと頑張っているのだとか。

確かにそんな雰囲気を全体的に感じます。

 

 

達谷窟の西側の岸壁上部には、大きな大仏が刻まれています。

写真で、なんとなく顔がわかるかな??

達谷窟は、年代が違うことなどから平泉の世界遺産には登録されていません。

ですが、毛越寺から数キロの地点にあるので、レンタカーがあればぜひ立ち寄ってみてください。

 

 【達谷窟】

国宝第1号「中尊寺の金色堂」

続いて、本日のメインである中尊寺へ向かいます。

天気も良かったので、ふもとの駐車場に車を停めて、中尊寺まで坂道を歩いて登ることにします。

坂を登る必要がない駐車場もあるらしいのですが、せっかく中尊寺に来たのであれば、坂は登ったほうがいいとのこと。

 

 

まぁまぁの角度がある坂を上っていきます。

 

 

写真だとわかりにくいのですが、結構な勾配があるので、年配の方だと厳しいと思います。

そして路面が砂利なので、雨が降ると大変なことになりそう。

気温が下がって路面凍結したら登れるのかしら?

 

 

ポストがなんかおしゃれ。

平泉町内7か所にある「世界遺産平泉ポスト」らしいのですが、ちょっと赤い部分が見えるので、ラッピングとしては雑かも。

 

 

ふもとからあること約10分、中尊寺の本堂に到着しました。

ちょうど人がいないタイミングだったので、本堂前の門を記念撮影。

 

 

境内は紅葉の終わりという感じですが、地面に落ちた紅葉が美しくて、個人的にはとてもいい時期に来れたと思います。

 

 

そして、こちらが中尊寺金色堂の覆堂です。

金色堂は、風雨から建物を守るため、「覆堂」と呼ばれる建物の中にあり、内部の写真撮影は禁止となっています。

 

 

中尊寺の金色堂は写真撮影不可なので、ここで、金色堂について簡単にまとめておきます。

中尊寺の金色堂は、奥州藤原氏初代藤原清衡が天治元年(1124年)に建立したもので、日本の「国宝建造物第1号」です。

ただ、この1号というのは「1951年に初めて指定された国宝36点のうち、金色堂が一番北にあったため第1号と指定された」ということらしいです。

この事情を聞くと、国宝1号という言葉が若干先走っている感がしますね。

 

金色堂の特徴は、

  1. ほとんどの建物が焼失している中尊寺で、唯一当時の姿を保っていること。
  2. 建物全体が金箔で覆われ、漆や象牙、夜光貝などを用いた繊細な装飾が施されていること。
  3. 平安時代末期の仏教文化を色濃く残した貴重な建造物であること。

という3点です。

実物には写真では絶対に伝わらないオーラと美しさがあるので、日本人であればぜひ一度は生で見てください。

 

【中尊寺・金色堂について】
https://www.chusonji.or.jp/know/konjikido.html

 

 

松尾芭蕉の像と、奥の細道の一節を刻んだ石碑です。

ガイドさんはこの石碑に刻まれた句を、一言一句全て暗記していたので驚きました。

「国破れて・・・」とか「夏草や・・・」とか、昔習ったことを思い出しますね、教養って大事。

 

 

こちらは、1962年の「金色堂の解体修理工事」まで約500年の間、金色堂を風雨から守ってきた旧覆堂です。

建築年代は室町時代中頃と推定され、解体修理工事の際に金色堂から100メートルほど離れたところに移設されました。

中に普通に入れるのですが、覆堂としてはこちらのほうが味がありますね。

現在の覆堂は中途半端な昭和感があって、風情とか皆無です。

 

 

中尊寺を2時間ほどかけてゆっくりと巡り、帰り道の開けたところで撮影した写真です。

正面に見えるのが北上川で、平泉が物流の中心地として栄えたことが、なんとなくわかる気がします。

 

【中尊寺】

 

 

ガイドさんのおすすめで、中尊寺の駐車場前にある「エーデルワイン・ワインシャトー平泉」に立ち寄ってみました。

今の時期しか販売していない「にごりワイン」は、濾過していないので濁った色のワインなのですが、その分ブドウのみずみずしさや香りがダイレクトに楽しめるのだとか。

試しに買って帰ったのですが、甘くて飲みやすいデザートワインって感じです。

 

 

個人的に気に入ったのが、こちらの「五月長根」です。

リースリングという種類のブドウを使ったワインなのですが、すっきり&フルーティーでとても美味しいです

中尊寺に来た時には、ぜひお土産に買って帰ってみてください!

 

【エーデルワイン・ワインシャトー平泉】

 

中尊寺をガイドさんに案内してもらった後、車で「高館跡」と「無量光院跡」を案内してもらいました。

朝8時から、13時半まで、みっちり5時間半もガイドをしてもらったのですが、とても楽しく色々なことを学べました。

平泉に来るときは、ぜひ「古都ひらいずみガイドの会」にガイドをお願いしてみてください。

自分たちだけで巡るより、理解度が全然違いますよ!!

 

【古都ひらいずみガイドの会】
http://kotoguide.jp/

空飛ぶだんご「郭公だんご」

奥州平泉をじっくり観光した後、車で空飛ぶ団子で有名な「郭公(かっこう)だんご」へ向かいます。

車を走らせること15分ほどで到着したので、近くにある駐車場へ車を止めます。

 

 

駐車場から歩いてすぐのところに、なんか人だかりが。

どうも、ここが「郭公だんご受取所」らしいです。

 

 

郭公だんご受取所の対岸に、「郭公だんご」のお店があります。

受取所とおみせの間には、こんな感じの断崖絶壁があるのですが、

 

 

この断崖絶壁を、こんな感じでロープにつるした「かご」が飛んでくるんです。

よーく見ると、お店でおじさんがロープを操作しているのがわかりますか?

 

 

かごの中には、さらに小さなかごがあって、ここのお金を入れて・・・

 

 

この板をハンマーで叩くと、お店のおじさんがかごを引っ張り上げてくれます。

そして、入れたお金の分だけお団子を入れたカゴが飛んできます。

 

 

どうもおじさんは「お客さんが何人か」を見ているようで、お団子と一緒に紙コップ入ったお茶も飛んできます。

結構な早さでかごは飛んでくるのですが、お茶がこぼれていないのが流石職人技ですね。

 

 

500円のお団子の中身はこんな感じ。

こしあん、ごまあん、みたらしの3つの味が楽しめます。

 

 

私が行った時は休日だったこともあり、5組ほどが並んでいました。

でも、10分も並べば順番が回ってくるので、回転はとても速いです。

あと、なぜか台湾の国旗がはためいていたのですが、これはなぜに?

 

【郭公だんご】

 

 

郭公だんごを後にし、近くにある「道の駅 厳美渓」でお餅を頂きます。

実は、ここはガイドさんに紹介してもらったお店で、ガイドさんもたまに食べに行くのだとか。

 

 

 

色々なお餅の食べ比べができる「和風もちセット」です。

この地方では、よくお餅を食べるみたいですね。

 

 

お雑煮も、甘めの味付けでとても美味しかったです!!

 

【道の駅 厳美渓】

 

 

こんな感じで、奥州平泉をみっちりと楽しんだ1日は終了しました。

今回はガイドさんをお願いしてホントに良かったです!!

 

2日目に続く

非公開: 2023年11月仙台、奥州平泉の旅 その参

旅行記はこちら

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3 COMMENTS

2019も全滅

読みごたえのある旅行記、どうもありがとうございます。紅葉のキレイな時期で良かったですね。
旨味太助、毛越寺、金色堂、行ったことあります。
ガイドさんにお願いするのは思い付きませんでした、とても良さそうですね、ガイドブックに載ってない美味しいお店とかも教えてくれそう。
仙台はこれからも行く機会がありそうですが、(羽生さんのアイスショーで)車を借りてちょっと遠くまで行くのもいいですね。
これからもいろんな街の旅行記、楽しみにしてます。

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くるみっこ

コメントありがとうございます!仙台からちょっと足をのばすと、魅力的な観光地がたくさんあります!!!

私は個人ガイドさんを手配することが多いのですが、説明の有り無しで印象がかなり変わります。場所にっては千円程度でお願いできるのでお勧めです!!

返信する
2019も全滅

お忙しい中、お返事をどうもありがとうございます。
ガイドさん、今度どこか旅行に行く時には前向きに検討してみますね。
もうすぐリプレイ佐賀公演ですね。
もし行かれたら、旅行記&観戦記(観戦記も好きなのです、いろいろ参考になります。)も、できましたらお願いいたします。

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