鎌倉といえば、鶴ケ丘八幡宮、大仏、江ノ電などが有名です。
ですが、メジャーな観光スポット以外でも、鎌倉らしくて面白い場所がたくさんあります。
今回は、鎌倉駅から歩いて回れるおすすめ観光ルートをまとめてみました。
アップダウンがきつめですが、全長4キロ程度なので、ちょっとした運動にもいいコースだと思います。
鎌倉五山第3位「寿福寺」
まずは、JR鎌倉駅の西口を出て、北鎌倉方向に700メートルほど歩いたところにある「寿福寺」に向かいます。
寿福寺は、鎌倉五山第3位のお寺です。
鎌倉五山とは、鎌倉にある禅宗の寺院の寺格で、建長寺、円覚寺、寿福寺、浄智寺、浄妙寺の5つが鎌倉五山と呼ばれています。
北鎌倉にある建長寺、円覚寺は非常に有名ですが、第3位の寿福寺はかなりマイナーな存在で、訪れる人もかなり少なめです。
理由は、鎌倉の寺院にしては珍しく仏殿が非公開なこと、そもそも観光客目当てという感覚が寺院側にないことが大きく影響していると思います。
この地味目な鎌倉五山第3位「寿福寺」ですが、個人的には鎌倉でぜひ訪れてもらいたい寺院の一つです。
現在の寿福寺のある付近は「亀ヶ谷」と呼ばれ、源氏と非常に縁が強い土地です。
頼朝の父・源義朝の旧邸もこの地にあったといわれ、頼朝も亀ヶ谷に幕府を構えようとしたが、土地が狭かったため断念したといういきさつがあります。
門をくぐると、まっすぐな道が続きます。
人も少ないし、ちょっと寂れた雰囲気が逆によいです。
この先に「三代将軍源実朝像が置かれている仏殿」などがあるのですが、残念ながら通常は立ち入りができません。
特別公開時のみ境内参拝が可能なので、中に入りたい場合は日程を確認してください。
個人的には、非公開時期のほうが静かで寿福寺らしい雰囲気を感じることができると思います。
お寺の裏側に「北条政子と源実朝の墓」があるので、突き当りを左に進みます。
お寺に沿って歩くと、通行止めになっている門にたどり着きます。
以前はここをまっすぐ進めば「北条政子と源実朝の墓」だったのですが、落石の危険があるため、左に大回りする必要があります。
途中、「源氏山公園」への案内板がありますが・・・
まぁまぁの険しい道です。
しばらく住むと、寿福寺の裏側にある墓地にたどり着きます。
ここは「やぐら」と「墓地」が混在しているとても神秘的な場所です。
「やぐら」とは、壁に掘られた四角い穴で、鎌倉時代から室町時代にかけて、鎌倉の周辺で多く作られました。
やぐらの中には五輪塔と呼ばれる置物が置かれ、当時は亡くなった人を供養する目的があったようです。
この場所は、やぐらとお墓が混在する=先祖を供養する「昔の想いと、今の想い」が重なる、鎌倉らしい場所だと思うんですよね。
墓地の一番奥には、「北条政子と源実朝の墓」と考えられている場所があります。
あまり知られていないので、観光客向けの整備は全くされていません。
でも、逆にそれがいい雰囲気を出していると思います。
【鎌倉駅⇒寿福寺までのルート】
化粧坂切通
寿福寺を出た後、「化粧坂(けわいざか)切通」に向かいます。
横須賀線の線路沿いにある看板に従って歩きます。
住宅地とまぁまぁ急な坂が続きます。
「化粧坂(けわいざか)切通」の入り口にはこんな石碑があります。
「化粧坂切通」は鎌倉七切通の一つで、扇ヶ谷と葛原岡をつなぐ切通です。
当時は鎌倉の重要な防衛拠点だったようで、新田義貞の鎌倉攻めの時には激戦地となったと言われています。
入り口はいつも湧き水で濡れている感じ。
ですが、濡れているエリアはごく限定的なので、「朝夷奈切通」ほど大変ではないです。
まぁまぁ急な坂が続きます。
「化粧坂切通」は鎌倉七切通の中でも一番傾斜が厳しいので、下るよりも登るほうが楽しいと思います。
でも、5分も登ると切通の出口が見えてきます。
道というよりは「登りやすい崖」というイメージですね。
「化粧坂切通」は、鎌倉駅から比較的近いところで、手軽に切通の雰囲気を楽しめるのがいいところです。
化粧坂切通を登り切ったところにある看板です。
左に行くと「源氏山公園の源頼朝像」、右に行くと「銭洗弁財天」です。
源氏山公園の源頼朝像です。
写真では有名ですが、周囲があまり整備されていないので、無理してここまでくる必要はないと思います。
【寿福寺⇒仮粧坂切通までのルート】
銭洗弁財天
銭洗弁財天は、お金を洗うと何倍にも増えて戻ってくるといわれる霊水「銭洗水」が湧く神社として有名です。
壁あけられたトンネルを抜けたところにあるので、なんか神秘的な雰囲気もあります。
トンネルを抜けると、鳥居が並んでいます。
このトンネル、さぞかし古いのではと思うのですが、実は昭和30年代と結構最近に作られたようです。
こういうのが鎌倉っぽいところですね。
こちらで「先行、ローソク、ザル」のセットを購入。
お線香とローソクをお供えした後、洞窟の中にある社にお参りします。
境内の洞窟には、お金を洗う場所があります。
ザルにお金を入れて「銭洗水」で洗うと、何倍にもなって帰ってくるらしいのですが、洗った後のお金をどうするかが実はちょっと問題です。
- 使わないで大事に持っておく
- すぐに使う
- ここぞというときに使う
と所説あって、どれが正解なのかわかりません。
私は、「すぐに使ったほうがいい」と教えられた気がするのですが、昔のこと過ぎてよく覚えてません。
銭洗弁財天の左側には、実は佐助稲荷神社への近道があります。
以前はこちらからお参りするのが主だったようなのですが、周辺住民への配慮なのか、案内看板が一切ありません。
写真の階段をまっすぐに進んでいきます。
こんな感じの階段や細い道が続きます。
住宅地なので近隣へ迷惑が掛からないよう、静かに歩きましょう。
途中の看板には、誰かが書いた注意書きが。
迷子になる人が多いんですね、多分。
佐助稲荷神社
銭洗弁財天から歩くこと10分ほどで、佐助稲荷神社に到着します。
佐助稲荷神社は、源頼朝が挙兵の際に平家討伐をすすめたと言われ、これに由来して現在でも出世開運のスポットとして有名です。
最近では「恋愛成就」とか「ペット守り」とかも主張してますが、佐助稲荷神社といえば出世祈願だと思います。
入り口はこんな感じで、鳥居が並んでいます。
鳥居は、「神が住む神域と人間が住む俗界を区画する結界」といわれています。
緑の山の中に、真っ赤な鳥居が連続して並ぶ様子は、まさに「神域への入り口」という感じがします。
佐助稲荷神社の鳥居は49基と数があまり多くないのですが、この存在感はすごいです。
鳥居を抜けると、本殿までは階段が続きます。
それほど段数がないので、体力に自信がない人でも上がれると思います。
階段を上がったところにある拝殿です。
2020年に建て替えたばかりなので、まだとてもキレイ。
社務所も立て替えたばかりなので、とても新しい建物になっています。
お守りなどはここで購入可能です。
佐助稲荷神社といえば、やっぱりこの「神狐(しんこ)」ですよね!
左右の狐がペアになっていて、大中小の3種類があります。
お願いするとマジックを貸してくれるので、キツネの背面にお願い事を書くこともできます。
こんな感じで、境内のいたるところに神狐が置いてあります。
佐助稲荷神社では、絵馬よりも神狐のほうが雰囲気合っておすすめです。
拝殿の裏手にある階段を上がると、本殿に到着します。
ちょっと荒れ気味ですが、ここにも多数の神狐が置かれています。
【銭洗弁財天⇒佐助稲荷神社までのルート】
※銭洗弁財天からのショートカットでなはく、通常ルートを表示してます。
茶房 雲母(きらら)
ここまでの道のりが4キロ、アップダウンも結構あったので、最後は茶房「雲母(きらら)」でちょっとお休みしましょう。
雲母は大きな白玉団子が有名な甘味処ですが、人気店でいつも行列ができています。
あまり回転が速いお店ではないので、行列が長い場合はあきらめたほうが無難ですが、空いているならぜひ立ち寄ってみてください。
詳しくはこちらにまとめてあります。
鎌倉・おすすめの甘味処「金魚の栖」「無心庵」「雲母」まとめ:鎌倉駅からのおすすめ散策ルート(寿福寺⇒化粧坂切通⇒銭洗弁財天⇒佐助稲荷神社⇒雲母)
鎌倉駅から2時間程度で散策できるおすすめルートをまとめてみました。
このルートは、短時間で回れる割には、鎌倉らしいスポットを巡ることができるのでお勧めです。
【寿福寺】
- 鎌倉五山第3位のお寺
- 観光客が少なくて静か
- 北条政子と源実朝の墓、やぐらなどを見ることができる
【化粧坂切通】
- 観光客が少なくて静か
- 手軽に歩ける「鎌倉七切通」の一つ
- 距離が短いわりに登りがいがある
【銭洗弁財天】
- 有名な観光スポットの一つ
- 他の有名観光地ほど混雑しない
- お金が増えるかも
【佐助稲荷神社】
- 観光客が少なくて静か
- 独特の神秘的な雰囲気がある
- 個人的に鎌倉で好きなスポットトップ3に入るパワースポット
それぞれこんな特徴があるので、気候がいい時に、歩きやすい格好でぜ散策してみてください。
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