2025年に開催される日本シリーズのチケットには、リセールシステムが準備されています。
以前はローチケの電子チケットのみがリセールの対象だったのですが、
- 2024年:チケットぴあのリセールシステム追加
- 2025年:チケプラのリセールシステム追加
と、リセール対応範囲が少しずつ広がっています。
ですが、いずれのシステムも完成度が低く、特にローチケのリセールシステムは
- 試合のはるか前に受付締め切りすぎ
- システムの出来が悪いのでリセール失敗多すぎ
- 手数料ぼったくりすぎ
と、使い勝手が悪いを通り越して「とりあえずリセールしてます」レベルの粗悪システムです。
チケットぴあのシステムは、使い勝手の面でローチケより少しだけマシですが、、ちょっとここでは書けない重大な欠陥を抱えています。
また、2025年に導入されたチケプラのリセールも、優秀なチケプラのメリットを生かせないダメダメな運用となっています。
とはいえ、プロ野球のファンは、この非常に完成度が低いリセールシステムを使うしか選択肢がありません。
私も2022年にローチケのリセールを使ってみたので、その経験を踏まえて注意点とポイントをまとめてみます。

Contents
2025年プロ野球日本シリーズチケットリセール(ローチケ)
1.ローチケリセール概要
【リセール対象チケット】
ローチケ電子チケットのみ
【販売方法】
抽選方式
【リセール期間】
10/21(火)10:00~10/21(火)23:59
【当落発表】
10/23(木)9:00~
【出品、購入方法】
ローチケアプリを利用
2.リセール出品
【対象チケット】
電子チケットのみ
【出品枚数】
1枚~購入した枚数まで
【手数料】
・リセール手数料10%/枚
・振込手数料330円/件
【リセール成立後の返金方法】
リセール成立後、期限内に「CASH POST」にて振込手続き
※リセール成立可否についてメール通知なし(自分でリセールサイト内を確認する必要あり)
※チケット購入時の各種手数料は返金の対象外
【注意事項】
- 購入者分と同行者分で複数チケットを保有している場合、購入者分のチケットのみを出品することはできません
- チケットの出品は申込者(購入者)のみが行えます。同行者自身では出品できません。また、既に分配済みのチケットは出品できません。
3.リセール購入
【対象チケット】
電子チケットのみ
【購入可能枚数】
1枚のみ
【手数料】
・システム利用料330円/枚
・電子チケット利用料165円/枚
【決済方法】
クレジットカードのみ
【リセール結果の通知】
成立、不成立どちらの場合もメールにて通知
【注意事項】
- 既に持っている公演は申し込みできません。
- 当選後にキャンセルはできません。
- チケットは、申込時に登録した電話番号のスマートフォンのみダウンロード可能です。
【申込サイト】
4.ローチケリセールシステムの注意点
(1)出品も購入も電子チケットのみ
ローチケで一般向けに販売される日本シリーズのチケットは、全て電子チケットです。
このため、リセールに出品できるチケットも電子チケットのみとなります。
年間指定席保有者、FC向けチケットなどで購入した「ローチケの紙チケット」はリセール対象外なので注意が必要です。
(2)リセール受付期間が異常に短い
リセール受付期間は、「10/21(火)10:00~23:59」と非常に短くなっています。
しかも、チケット一般発売が10月23日(木)12:00~なので、「一般発売よりチケットリセールのほうが締め切りが早い」というアホ仕様。
日本シリーズは、10月25日(土) ~11月2日(日) まで開催されるので、第7戦の開催10日以上前にリセールが締め切られるんですよね、なにそれ?
「チケットをご購入後、やむを得ない事情でご観戦いただくことが困難になったお客様はご利用ください。」という説明書きがありますが、意味わかんないです。
フィギュアスケートのリセールなんて、開催前日の12時まで出品可能なので、比較すると雲泥の差です。
2020年から全く変わってないこの「出品期間の短さ」からも、リセールシステムをちゃんとやる気がないのわかりますね。
(3)出品は1~4枚可能だが購入は1枚のみ
これも謎仕様なのですが、出品は1枚から4枚を選択できるのに、購入は1枚のみになっています。
なので、リセールで購入する場合はペアで並んで観戦できません。
なお、2枚持っているチケットのうち1枚だけを出品した場合、試合を観るときに横にいる人がリセール当選者ということになります。
(4)手数料がお高い
リセール手数料は、「リセール手数料10%/枚+振込手数料330円/件」も必要です。
また、チケット購入時に必要な各種手数料は返金対象外なので、出品者の負担はさらに大きくなります。
転売を防止したいのであれば、リセールの手数料はもっと抑えるべきですよね。
ここで儲けようとしてどうする。
私は2022年にローチケのリセールを使ったことがあるのですが、その時の手数料はなんと
4,190円=18.4%も手数料払ってます。
これを「ぼったくり」と言わずしてどうする。

(5)出品者は手続きがめんどい
チケットをリセールへ出品した場合、手続きが面倒で、しかもかなり不親切です。
まず、出品したチケットが売れたか、売れなかったかは、自分でリセールサイトを確認しないとわかりません。
メールなどで通知が来ないというありえない仕様です。
また、リセールが成立した場合は、出品者が自分で振込手続きをする必要があります。
しかも、期限内に手続きしないと没収という極悪仕様。
他のリセールでは、リセールが成立すれば通知があるし、振込手続きなんてのも不要です。
この辺りは不親切すぎるので、早急に改善すべきですよね。
(6)購入者の利便性が低すぎる
リセールチケットを購入する場合、席種ごとに申し込みが必要なのですが、なぜか「1試合1席種」しか申し込めません。
しかも、現時点での出品枚数がわからないので、申し込む側としては「多くの席種から根拠なく1席を選ぶ」という選択を迫られます。
結果、チケットが欲しい人がいてもマッチングせず売れ残りるチケットが発生します。
せめて、リセール申込時のチケット出品数が表示されたり、第5希望くらいまで申し込めればこんなアンマッチは防げるのにね。
他の電子チケットでは当たり前のことができない、欠陥システムです。
2025年プロ野球日本シリーズチケットリセール(チケットぴあ)
1.チケットぴあリセール概要
【リセール対象チケット】
チケットぴあで購入した未発券チケット
【販売方法】
先着方式
【リセール期間】
10月23日(木)12:00 ~ 各試合日前日23:59
【出品、購入方法】
クローク経由で出品、購入
【リセール手数料(出品時)】
チケット額面の10%+事務手数料275円
※チケット購入時の各種手数料は返金の対象外
【注意事項】
- リセール成立時は、登録口座に自動振り込みとなります
- 返金金額はチケット料金および各種手数料からリセール申込手数料および口座送金事務手数料、決済手数料を差し引いた金額となります
- リセール購入独自の手数料は発生しません。各種手数料は「リセール申込者が購入時に負担したシステム利用料、特別販売利用料、発券手数料等」となります
- 購入時の決済はクレジットカードのみです
2.チケットぴあリセールシステムの注意点
(1)発売方法はゲリラ販売&先着順
チケットぴあのリセールは、「売り手がリセール出品した直後から購入可能になる」ので、いわゆる先着方式に近い形態での販売となります。
なので、クロークのサイトに張り付いていないと、人気公演のリセールはまず取れません。
ある意味、ローチケより過酷。
ただし、試合の前日まで出品可能=購入可能なので、いわゆる「急な都合で観戦できなくなった」には対応可能です。
(2)出品時の手数料はぼったくり
チケット出品時の手数料は「チケット額面の10%+事務手数料275円」です。
チケット額面の10%には天井がないので、高額なチケットだと手数料も跳ね上がります。
私はフィギュアスケートのチケットで5,000円超の手数料を支払ったことがあるのですが、これも「ぼったくり仕様」だと思います。
せめて手数料の上限は設定すべきだし、ここで儲けようとする考えがあさましいです。
なお、「リセール成功したチケットの代金は登録口座に自動返金」なので、この点はローチケより親切です。
(3)詳細な座席位置を確認して購入できる
チケットぴあのリセールでは、購入前に詳細な座席位置を確認可能です。
なので、希望のお席をある程度確認してからの購入もできるのですが、人気公演の場合は瞬殺なので、そんなことしている余裕はないかも。
(4)決済完了まで画面を進めないとチケット確保に至らない
チケットぴあでチケットを購入する際、座席位置などが表示される画面まで進めれば、とりあえずチケットの確保には成功しています。
チケット確保まで進めていれば、あとはゆっくりと操作して大丈夫なんです。
ですが、リセールチケット購入の場合は「一番最後の決済完了画面まで進めないとチケットの確保ができない」仕様です。
なので、1秒でも早く決済情報を入力し、購入手続きを完了する必要があります。

(5)決済方法はクレカのみ
リセールチケットの購入はクレジットカード支払い限定です。
リセール購入は時間との勝負なので、あらかじめアカウントにクレジットカードを登録して、セキュリティコードなども暗記しておきましょう。
あと、システム改修で3Dセキュア必須になっているので、メッセージが通知される方法などを確認しておきましょう。
(6)直リンク&フィルターを使わないとほぼチャンス無し
人気公演の場合、リセール出品されると数秒後には売り切れという状況になります。
なので、「チケットぴあの画面でリセール出品を確認」とか悠長なことをしていると、まずリセールチケットは購入できません。
私はいつも「クロークへ直接アクセスできるURL」を利用し、すぐにリセールチケットにアクセスできるようにしています。
これでも人気公演の場合は結構負けるので、「直リンク&希望公演のみ表示するフィルタ」を利用しないと勝負権がないと思います。
※直リンクについては、各自で勉強してください(気が向いたらUPするかも)。
2025年プロ野球日本シリーズチケットリセール(チケプラTrade)
1.チケプラTradeリセール概要
【リセール対象チケット】
発券済みの紙チケット
【リセール購入チケット受取媒体】
電子チケット(チケプラ電子チケット)
【販売方法】
抽選方式
【リセール期間】
◆第1、2戦
10月21日(火)12:00~10月22日(水)11:59
◆第3戦以降
10月22日(水)12:00~試合日4日前の11:59
【抽選処理】
リセール期間中の12:00
【申込サイト】
https://tixplus.jp/feature/nippons2025/index.html
2.リセール出品
【対象チケット】
発券済みの紙チケット
【出品枚数】
1枚~購入した枚数まで
【手数料】
・出品手数料:チケット単価の10%
・送金手数料:330円/件
※別途、事務局への紙チケットの返送費用が必要
【リセール成立後の返金方法】
登録口座に自動返金(試合終了後7営業日以内)
【注意事項】
- 出品にはカメラ付きのスマートフォンが必要です
- 事務局で出品予約情報を確認し、誤りがなければ「出品完了」となります(審査には1日かかる場合あり)
- リセール成立後2日以内(第1/2戦は翌日)に紙チケットを事務局へ返送、ならびに返送後に追跡番号の登録が必須です
- 事務局でチケットの返却を確認できない場合には取引が無効となります
3.リセール購入
【対象チケット】
電子チケット(チケプラ電子チケット)
【購入可能枚数】
複数枚購入可能
【手数料】
・購入手数料:チケット単価の10%
・発券手数料:165円/枚
【決済方法】
クレジットカード
【注意事項】
- 利用には無料の会員ID(Plus member ID)が必要
- 出品者からのチケット返却を確認した後に発券となるため、購入から発券まで3~4日ほどかかる場合があります
- 出品者がチケットを返送しなかった場合にはリセール無効となります
- 複数枚購入の場合は同行者へのチケット分配が必須です
- 試合中止の場合、決済代行会社を通じて返金となります
4.チケプラTradeの注意点
(1)すべての紙チケットが出品可能
チケプラTradeでの出品は、全ての紙チケットが対象です。
チケットぴあやイープラスだけではなく、ファンクラブ経由で購入した紙チケットも対象となるため、対応範囲はかなり広くなります。
(2)受取はチケプラ電子チケットのみ
チケットの受け取りは「チケプラ電子チケット」のみです。
利用には無料の会員ID(Plus member ID)が必要になります。
チケプラ電子チケットはフィギュアスケートでよく使うのですが、使いやすくて優秀なシステムだと思います。
(3)リセール受付期間が長め
リセールは、試合日の4日前まで出品、購入可能です。
紙チケットの返送という手間がかかるため仕方ないのですが、フィギュアスケートの電子チケットは試合前日の12時まで対応可能なので、出来の悪いローチケ電子チケットは廃止して、全てのチケットのリセールをチケプラtradeに一本化して欲しいです。
(4)複数枚の購入が可能
チケプラTradeでの出品は、1枚~購入枚数まで複数枚の対応が可能です。
購入側も複数枚の購入が可能なので、2枚連番なども出品があれば購入できます。
1枚しか購入できないローチケのリセールとは大違いです。
(5)出品者が紙チケットの返送をしないと取引が強制キャンセルとなる
これ、地味に大問題なのですが「リセールが成立したと思っても、出品者が紙チケットを事務局に返送しないと取引が強制キャンセル」とう地雷仕様なんですよね。
高額な手数料を徴収しているのに、なぜにチケット返送のリスクを落札者に負わせるのか、意味不明です。
(6)手数料がぼったくり
なぜか日本シリーズのチケットのみ、チケプラTradeの手数料がぼったくりとなっています。
【出品者の場合】
・出品手数料:チケット単価の10%
・送金手数料:330円/件
【購入者の場合】
・購入手数料:チケット単価の10%
・発券手数料:165円/枚
が必要なので、仮に10,000円のチケットを出品した場合、10,000円×10%+330円=1,330円も手数料を徴収されます。
そして、購入者に対しても謎のぼったくり価格が設定されています。
同時期に開催されているフィギュアスケートNHK杯の場合、
【出品の場合】
・トレード手数料: 495円/枚
【購入の場合】
・トレード手数料:825円/枚+電子チケット利用料385円/枚=1.210円
と、紙チケットの確認事務があるとはいえ、同じシステムを利用しているのにこの手数料の差は「ぼったくり」としか言いようがありません。
おそらくですが、ローチケやチケットぴあの手数料に合わせて10%にしてますね、考え方がせこいです。
【フィギュアスケートNHK杯リセール】
https://trade.tixplus.jp/sale/12270/attention
(7)試合中止となった場合の返金処理が不透明
トレード成立した試合が中止となった場合、取引はキャンセルとなります。
ですが、出品者の場合「取引成立し事務局にチケットを発送済みの場合には、事務局より払い戻しさせていただきます。」との記載があります。
この文章が不明瞭なので、出品者への返金額が「チケット額面」なのか「チケプラの手数料を引かれた後の金額」なのか不明です。
手数料を徴収されるとなると、チケット単価10%+手数料330円なので、出品者から見るとかなりの損になります。
まとめ:2025年プロ野球日本シリーズチケットはリセールシステムの運用あり
プロ野球日本シリーズチケットは、2020年から電子チケットが一部導入されています。
合わせてチケットのリセールシステムも運用開始したのですが、特にローチケのリセールシステムは非常に出来が悪く、しかも2020年からほとんど改善がありません。
特にダメな点は次の5点です。
- リセール出品期間が短すぎ&公演の10日以上前に締め切りなので「突然行けなくなった」に全く対応できない
- リセールでの購入はなぜか1枚しかできない⇒ペア観戦不可
- 手数料が高すぎる
- 出品者の手間が多すぎる
- 購入者の利便性が悪すぎる⇒リセール不成立が大量発生のリスクがある
さすがに日本プロ野球機構の担当者も反省したのか、2024年からチケットぴあのリセール、2025年からチケプラTradeのリセールが追加されています。
ですが、チケットぴあのリセールは
- 完全先着制なので一般人にはかなり厳しい
- 手数料はぼったくり
チケプラtradeのリセールは
- 出品者が紙チケットを返送しないと取引キャンセルという地雷使用
- 電子チケットが対象外のため、公演4日前までしか取引できない
- なぜか他の公演より手数料が異常に高いぼったくり価格
と、課題もあります。
いっそ、全てのリセールをチケプラtradeに一本化して手数用もNHK杯フィギュア並みにすればいいのにね。
日本シリーズだけ数倍のリセール手数料を徴収する根拠がないし、ここで儲けようとする感覚がせこいです。
本来、個人が買ったチケットを売ろうが、誰かにあげようが、捨てようが、それは購入者の自由です。
それを「高額転売防止」のため制限するのであれば、都合が悪くなった時に第三者に譲ることができるリセールシステムを準備するのは当然ですよね。
できない・・・というか、まともなリセールシステムを提供する気がないのであれば、転売禁止なんかするなと思います。


こんにちは。
「チケットぴあのシステムは、使い勝手の面でローチケより少しだけマシですが、、ちょっとここでは書けない重大な欠陥を抱えています。」
ここが気になったのですが、具体的にどういうたぐいの欠陥なのでしょうか?