旅行に出かける際に気になるのが、旅行先での事故や、病気になったらどうしようという点です。
国内旅行なら健康保険が使えますが、海外で病院にかかると非常に高額な治療費を請求されてしまいます。
新型コロナウイルス感染症が落ち着き、海外旅行に行ける状況になったとしても、以前より病気、ケガに対してシビアに考える必要があります。
旅行中の病気、ケガに備えるためには、クレジットカードに付帯してる保険を利用するのがおすすめです。
旅行に行くたびに旅行保険に加入する方法もありますが、加入手続きが必要で、別途保険料もかかります。
クレジットカードに「自動付帯」されている旅行保険であれば、カードを持っているだけで利用できるのでとても便利です。
また、航空便遅延保険が利用できれば、飛行機が遅延した時の食事代や宿泊費、荷物を紛失した時の物品購入費も補償されます。
その他にも、家族が現地に駆け付ける費用を補償してくれる救護者費用など、万が一の時に使える保険はとても便利です。
今回は、海外、国内旅行に行く時には欠かせない旅行傷害保険について、おすすめのクレジットカードをまとめてみます。
【2020年11月2日追記】
残念ながら、ミライノカードゴールドが自動付帯⇒利用付帯に改悪されました。
このため、旅行関連補償が自動付帯されるカードして、ミライノカードゴールドはおすすめできなくなりました。

Contents
クレジットカード旅行保険の種類と内容
クレジットカードの旅行保険には、大きく分けて次の3つがあります。
カードによって使える保険は違っているのですが、この3つ全てが利用できるカードは、実はあまり多くありません。
1.海外旅行傷害保険
海外旅行傷害保険とは、海外旅行中に死亡、病気、ケガなどにあった場合に支払われる保険です。
カードによっては、家族が現地に駆け付ける費用や、遭難した時の捜索費を負担してくれる「救援者費用」が設定されている場合もあります。
海外での治療費、入院費などはとんでもなく高額になるので、必ず1つは加入しておくことをおすすめします。
2.国内旅行傷害保険
国内旅行傷害保険とは、国内旅行中の事故により死亡した場合や、ケガのため入院・通院した場合に支払われる保険です。
日本国内の場合は健康保険で対応が可能なため、海外旅行ほど重要性は高くありません。
ですが、あれば安心な保険です。
保険対象となるケースは海外旅行よりも狭くなっていることが一般的で、基本的に「公共交通機関利用中、ホテル宿泊中」以外の事故は補償対象になりません。
例外として、パッケージ旅行のみ、ツアー途中の事故も対象となります。
3.航空便遅延保険(海外・国内)
航空便遅延保険とは、旅行中に
- 航空便が遅延や欠航した時
- 手荷物が配達遅延・紛失した時
に利用できる保険です。
飛行機が遅延した時は、食事代や宿泊費として2~3万円を受け取ることができるのですが、これが結構使えます。
保険適用の要件が結構緩いので、飛行機が遅延して保険適用の条件を満たせば、その間は限度額まで高級料理食べ放題ってことも可能です。
旅行先で飛行機が遅延した場合は、ホテル代も支払われるのでこちらも便利。
また、手荷物関連の保険は、万が一のロストバゲージに対応しています。
旅行先で荷物が無くなると超焦る+精神的にダメージを受けます。
私はまだ利用したことありませんが、旅行先でのトラブルはとても面倒くさいので、負担を軽減させるという面でおすすめです。
クレジットカード旅行保険の自動付帯と利用付帯
クレジットカードの旅行保険には、保険が適用できる条件として「利用付帯」と「自動付帯」があります。
この差はとても大きいので、自分が持っているクレジットカードがどちらなのか、必ず確認しておきましょう。
利用付帯
利用付帯の保険の場合、旅費をそのカードで支払う必要があります。
なので、どのカードで支払うのが条件がいいのかをあらかじめ考え、決済カードを決める必要があります。
一般のクレジットカードに付帯しているのは、ほとんどがこの利用付帯です。
自動付帯
自動付帯の保険の場合、事前の手続きなどは一切必要ありません。
カードを持ってさえいればOKで、旅費を現金で支払ったとしても保険を利用できます。
この、自動付帯と利用付帯の差はとても大きくて、持っているだけで利用できる「自動付帯」の方が断然おすすめです。
利用付帯の場合、保険が適用できるのは、旅費を支払ったカードのみとなってしまいます。
自動付帯であれば、カードをもっていればOKなので、複数の補償を合算できるケースもあります。
クレジットカード旅行保険の重複について
複数のクレジットカードを保有していると、旅行保険が重複することがあります。
重複した保険の取り扱いは、「保険の種類」によって取り扱いが変わります。
海外旅行傷害保険(死亡、後遺障害)が重複する場合
海外旅行傷害保険(死亡、後遺障害)が複数のクレジットカードで利用できる場合、「最も高い保険金額の補償を限度として、それぞれの補償で案分」して保険金が支払われます。
例えば、
海外旅行傷害(死亡) | |
A社 | 最高5,000万円 |
B社 | 最高2,000万円 |
C社 | 最高1,000万円 |
と3社で海外旅行傷害保険が利用できる場合、補償の上限は最も高い5,000万円が限度になります。
3社を合計した8,000万円が限度額になる訳ではありません。
なので、海外旅行傷害保険(死亡、後遺障害)の場合、補償金額UPを目的として複数のクレジットカードを持つことは意味がありません。
海外旅行傷害保険(死亡、後遺障害)以外の保険が重複する場合
海外旅行傷害保険のうち、「死亡、後遺症」以外の、ケガ、病気、賠償責任、救護者費用などは、それぞれの保険の上限金額をプラスすることができます。
つまり、カードをもっていればそれだけ補償も上積みされ、有利になるってことです。
たまに、「クレジットカードの補償は合算できない!」的なブログも見るのですが、これはちょっと説明不足です。
合算できないのは「海外旅行の死亡、後遺症」のみで、その他の海外旅行傷害保険は合算OKです。
なので、補償が自動的に付帯されるクレジットカードを複数持っておけば、かなり有利になります。
私の場合、海外旅行傷害保険が自動付帯となる「JCBゴールドカード」、「セゾン・ゴールドアメックス」、「エポスゴールド―ド」等を持っています。
例えば海外旅行傷害保険の治療費用の場合
JCBゴールド | 300万円 |
セゾン・ゴールドAMEX | 300万円 |
エポスゴールド | 300万円 |
合計 | 900万円 |
と、合計で900万円まで補償上限が上がります。
これだけあれば、保険に別途加入する必要はないですよね!
ただし「同じカード会社のカード付帯保険は合算できない場合がある」ので注意が必要です。
例えばNICOSカードの場合、「当社発行のクレジットカードを複数枚所持されていても、保険金額は合算金額とはならず、上記金額が限度となります」と記載されています。
国内旅行傷害保険が重複する場合
国内旅行傷害保険の保険の場合、残念ながら補償額は合算されず、一番限度額が高い保険金額が上限となります。
航空便遅延保険(海外・国内)の場合
航空便遅延保険については、海外、国内共に補償額が合算されます。
例えば、海外旅行中に航空便が4時間以上遅延した場合、
JCBゴールド | 2万円 |
セゾン・ゴールドアメックス | 3万円 |
合計 | 5万円 |
と、それぞれの補償額を合算した額が限度額となります。
国内航空便遅延保険についても、海外と同様に補償額が合算されます。
ですが、国内航空便遅延保険が自動付帯となるゴールドカードはほとんどなくて、私はJCBゴールド以外知りません。
確か、dカードゴールドが国内航空便遅延保険に対応していましたが、自動付帯ではなくて利用付帯です。
そうでなくても珍しい国内航空便遅延保険が、しかも自動付帯されるという点だけでもJCBゴールドには年会費分の価値があると思います。
おすすめの旅行保険付きクレジットカード
私がおすすめする「旅行保険付きクレジットカード」は次の3つです。
この3枚の連携が、個人的には海外旅行、国内旅行の両面で最高だと思います。
補償が厚いJCBゴールドカードをメインカードとして利用する
旅行保険のことを考えた場合、一番のおすすめはJCBゴールドカードです。
年会費が1万円必要ですが、ゴールドカードクラスでは最高ランクの補償を受けることができます。
【JCBゴールドカードの旅行保険】
JCBゴールドの場合、海外旅行、国内旅行共に自動付帯です。
なので、旅費の決済にJCBゴールドカードを利用しなくても、充実した補償を受けることができます。
また、特筆すべきなのは、航空便遅延保険が、海外・国内共に自動付帯である点です。
ゴールドカードクラスで、海外・国内航空便遅延保険が自動付帯となるカードは他にありません。
年会費が1万円必要なのがネックですが、
- 海外旅行傷害保険
- 国内旅行傷害保険
- 海外、国内航空便遅延保険
の3点セットが自動付帯というだけで、JCBゴールドカードを持つ価値があると思います。
なお、JCBゴールドカードは、家族カードを1枚まで無料で作ることができます。
家族カードも本会員と同じ補償を受けることができるので、家族カードを1枚つくれば、一人当たり5,000円の年会費で手厚い補償を受けることができます。
JCBゴールドカードについて、詳しくはこちら。

補償上積み用としてエポスゴールドカード、セゾン・ゴールドアメックスを育てる
JCBゴールドカードは、旅行に行く機会があれば必ず持っておきたいカードです。
さらに追加して持っておきたいカードが、セゾン・ゴールドアメックスと、エポスゴールドカードです。
どちらのカードも、上手に育てると年会費無料のゴールドカードとして維持することができます。
海外旅行傷害保険が自動付帯となるので、持っておくと補償額の上限を増やすことができるのでおすすめです。
【セゾン・ゴールドアメックスの旅行保険】
セゾン・ゴールドアメックスは、本来は年会費が1万円必要です。
ですが、うまくキャンペーンを使うと、「年1回の利用で年会費無料」のゴールドカードにすることができます。
キャンペーンの詳細について、詳しくはこちら。

また、元々が年会費1万円もするアメックスブランドのゴールドカードなので、旅行関係の補償が充実していて、海外旅行傷害保険が自動付帯で、しかも家族まで補償されます。
ただし、国内旅行については利用付帯なので注意が必要です。
また、セゾン・ゴールドアメックスには、海外の航空便遅延保険も自動付帯されます。
JCBゴールドの「海外・国内共に自動付帯」には劣りますが、補償金額がJCBゴールドより高かったり、ホテルのキャンセルもOKだったりと、適用範囲と補償上限の面でメリットがあります。
加えて、セゾン・ゴールドアメックスは、「海外旅行の帰国時に、会員1人につきスーツケース1個を無料で配送」というサービスもついています。
海外旅行に限れば、
- 海外旅行傷害保険が自動付帯
- 海外航空便遅延保険が自動付帯
- 帰国時にスーツケース1つを無料で自宅配送できる
という3点で、JCBゴールドよりも優れているくらいです。
これだけの特典があるクレジットカードが、年会費無料で維持できる可能性があれば、作らない理由はないですよね!
セゾン・ゴールドアメックスについて、詳しくはこちら。

【エポスゴールドカードの旅行保険】
エポスゴールドカードは、エポスカードの上位カードになります。
通常は年会費として5,000円が必要なゴールドカードなのですが、エポスカードを20~50万円ほど利用してインビテーション経由で作成すると、年会費無料のゴールドカードにすることができます。
エポスゴールドカードの海外旅行傷害保険は自動付帯なので、カードを持っているだけでOKです。
死亡、後遺症の限度額が500万円と低いのが残念ですが、そもそも海外旅行傷害保険(死亡、後遺症)は補償額の合算ができません。
なので、こちらは他のカードの保険でカバーし、エポスゴールドカードはケガ、病気、救護費用の上積み用と考えれば非常に使えます。
何と言っても年会費無料の自動付帯なので、何も考えずに持っているだけでOKってとこが便利です。
エポスゴールドカードには、国内旅行傷害保険、航空便遅延保険はついていません。
ですが、不定期なキャンペーンを利用する必要があるセゾン・ゴールドアメックスより、エポスカードのほうが簡単に無料ゴールドカード化することができます。
また、エポスゴールドカードは旅行以外でもチケット購入時に使えるカードなので、作成を検討してみてください。
エポスゴールドカードについて、詳しくはこちら。

まとめ:海外、国内旅行時の病気、ケガの補償ができるおすすめのクレジットカード、旅行傷害保険が自動付帯のカードがおすすめ!
旅行に出かける時には、旅先での病気、ケガ等に備えた保険に加入しておくと、いざという時に役立ちます。
別途旅行傷害保険に加入することもできますが、おすすめは旅行傷害保険が自動付帯しているクレジットカードをあらかじめ持っておくことです。
おすすめは、
- 「JCBゴールドカード」で基本補償と海外・国内の航空便遅延保証をカバーする
- 「セゾンゴールド・アメックス」、「エポスゴールドカード」で補償上限の上積みをする
という方法です。
私は実際にこれらのクレジットカードを持っているので
【海外旅行傷害保険】
◆死亡・後遺症
- JCBゴールド:5,000万円
※決済に利用すると+5,000万円で1億円
◆怪我、病気
- JCBゴールド:300万円
- セゾン・ゴールドアメックス:300万円
- エポスゴールドカード:300万円
- 合計:900万円
◆賠償責任
- JCBゴールド:1億円
- セゾン・ゴールドアメックス:3,000万円
- エポスゴールドカード:2,000万円
- 合計:1億5千万円
◆救護者費用
- JCBゴールド:400万円
- セゾン・ゴールドアメックス:200万円
- エポスゴールドカード:100万円
- 合計:700万円
【国内旅行傷害保険】
◆死亡・後遺症
- JCBゴールド:5,000万円
◆入院日額
- JCBゴールド:5,000円/ 日
【海外航空便遅延保険】
◆航空便遅延
- JCBゴールド:2万円
- セゾン・ゴールドアメックス:3万円
- 合計5万円
◆手荷物遅延
- JCBゴールド:2万円
- セゾン・ゴールドアメックス:10万円
- 合計12万円
◆手荷物紛失
- JCBゴールド:4万円
- セゾン・ゴールドアメックス:10万円
- 合計14万円
【国内航空便遅延保険】
◆航空便遅延
- JCBゴールド:2万円
◆手荷物遅延
- JCBゴールド:2万円
◆手荷物紛失
- JCBゴールド:4万円
こららの補償が、全て自動付帯でカバーできています。
個人的にはこれらの補償で十分なので、別途旅行保険に加入する必要はないと考えています。
必要なクレジットカードは「JCBゴールドカード」、「セゾンゴールド・アメックス」、「エポスゴールドカード」の3枚ですが、JCBゴールドカード以外は年会費無料で維持しています。
JCBゴールドは年会費1万円必要ですが、基本スペックが高い事、海外・国内航空便遅延保険が自動付帯なので年会費分の価値はあると思ってます。
ちなみに、JCBゴールドカードとよく比較される三井住友ゴールドカードは、旅行補償に関してはJCBに全く及びません。
- 海外旅行傷害保険(死亡、後遺症)の限度額が1.000万円しか自動付帯されない
- 海外、国内どちらも航空便遅延保険がない
特にこの2点が致命的です。
「JCBゴールドカード」の年会費1万円がNGな場合は、「エポスゴールドカード」だけでも作っておきましょう。
どちらも年会費無料のカードとしては破格の補償を受けることができるので、作らないと損だと思います。
長くなりましたが、クレジットーカード別旅行関連補償のまとめは以上です。
今後、新型コロナウイルス感染症の拡大が落ち着き海外旅行が可能になった場合、旅行傷害保険への加入は必須になると思います。
とある資料では、新型コロナウイルス感染症のため海外で入院すると、1,000万円弱の治療費を請求されたというケースもあります。
病気以外でも、ケガなどで海外で病院にかかると、とんでもない高額の治療費を請求される恐れがあります。
また、国内旅行傷害保険や航空便遅延保険も、加入しているといざという時にとても便利です。
なので、旅行に行く機会がある場合は、旅行関係の補償が充実しているクレジットカードを選ぶのもおすすめです。
クレジットカードを作る時、ポイント還元ばかりに注目しがちです。
ですが、ポイント還元って実は金額的にしれていて、それほどメリットがありません。
例えば還元率1%と0.5%のクレジットカードを比較した場合、100万円利用したとしても、その差はわずか5,000円しかありません。
であれば、万が一の安心とか旅行時の保険を重要視してクレジットカードを作るのもアリだと思います。
特に、Rから始まる某通販系のクレジットカードなどは、ポイント還元はいいけど万が一のトラブル時に全く当てになりません。
不正利用されても「ユーザのせいだから知らね」的な対応されると、数千円のポイントなんて意味なくなるくらいのダメージを受けます。
私の場合、トラブルがあった時の対応は、JCBカード、セゾン・ゴールドアメックスは非常にいい対応だったのですが、楽天カードは最低の対応でした。
なので、楽天カードは速攻で解約、今後作ることはないと思います。
もちろん、全ての人にこの価値観が合うとは思いませんが、ポイントにつられて某通販会社のカードを作るのではなく、信頼と安心を基準にメインクレジットカードを決定することも考えてみてください。


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